神仏のなみだ

桜井 識子 著 2017.10.19 発行
ISBN 978-4-8024-0044-2 C0011 四六並製 272ページ 定価 1760円(本体 1600円)



《桜井識子、東北をめぐる旅》
桜井識子がついに、東北《津波ライン》の真相に迫る。
なぜ、神社に沿って被害を免れた地域があったのか―。

《キリストが教えてくれた愛とは》
ブログでも話題となったアメリカ・セドナ旅行。
ブログ未掲載の秘話。

《昔の人々の素朴な信仰》
昔の日本人が信仰していた神様を訪ねる。
いまとは違う、人と神様の関係から見えた純粋な信仰とは。

《閻魔王庁ものがたり》
物語を通して知ることのできる魂のお話。
人はどのような目的でこの世に生まれ、また生まれかわっていくのか。

はじめに

神仏のなみだ

この本を手に取っていただき、ありがとうございます。

私はこれまでに、いながらも神仏のありがたさについて書いてきました。ご縁をいただく大切さや、ご加護をもらえるありがたさ、どこの神社仏閣にどんな神仏がいらっしゃるのか、どんなごりやくがあるのか、祈願を叶えてもらいやすくするにはどうすればいいのか、失礼のない参拝のコツなどもお伝えしてきました。

また、神仏は人間をとても慈しんでくれていることも書いてきました。皆様の参拝を神仏はとても歓迎しているのですよ、その愛情に気づきましょう、自分が愛されていることを知りましょう、そこが神仏とコンタクトをする能力を目覚めさせる第一歩なのですよ、ということもお伝えし続けてきました。

本書はそのような、これまでの方向性とはちょっと違ったテーマになっております。

東日本大震災の津波到達ラインに沿って、寺社が多くあることはご存知の方が多いと思います。

神様の力が津波を止めたとしか考えられないという神社もあって、以前から取材をしたいと思っていました。今年の6月にやっと念願が叶って、被災地の神社を訪れることができました。

東日本大震災が起こったあの日、神様や仏様はどうされていたのか……。

亡くなられた方が多くいたのはどうしてなのか、助けることはできなかったのか……。

本書を読んでいただければ、その疑問が氷解することと思います。私も被災地をまわって初めて神々の真の尊さを知りました。神様がどれほど崇高であるか……それは人間の想像をはるかに超えたものでした。

お願い事を叶えたり、守ってくれたり、癒しをくれたり、そのような表面だけではない、奥深い部分には泣けてくるほどの切ない真実がありました。それを是非、皆様にも知っていただきたいと思います。


イエス・キリストについてもっと教えて下さい、というメッセージをずいぶん前からいただいております。しかしキリストと日本で交信することは難しく、ずっと先延ばしにしてきました。去年、アメリカに行った時に現地の教会に寄り、ついにキリストご本人とお話をすることができたので、その詳しい内容を書いています。

キリストとはどのような存在なのか、教会とはどういう場所なのか、キリストは人間のためにどんなお仕事をされているのかなど、踏み込んで聞いております。クリスチャンの方に是非、読んでいただきたい内容です。


王庁ものがたりは主人公の目を通して死後の世界や閻魔王庁の様子を書きました。

死後の世界のことですから、私が見てきたように書くのはどうかと思ったので、フィクションという形にしております。小説というほど立派なものではなく、読みやすいお話として書いています。

形式はフィクションですが、見えない世界の仕組み、死後の世界、仏の修行、地獄等、私が知っていることはすべてそのまま書きました。いろんなことを詰め込んでいますので、お話のどこかに、読者の方のどなたかの、何かの参考になる部分があるかもしれません。小さくても皆様のお役に立てるところがあればいいな、と思っています。

昔の人の信仰心を知っている小さな神仏も取材してきました。信仰についていろいろな面から、さまざまなお話を聞くことができ、私にとっても学びの多い旅となりました。

神様を信じる心は、奇跡をも起こすということを改めて教えてくれた、おきぬさんのエピソードもあります。

本書を読んでいただければ、神仏の深いところまで知ることとなり、神様仏様への感謝がより強く尊いものに変わられるのではないかと思います。信仰心ももっと厚くなるように思います。そしてそれは魂にとても良い効果をもたらします。

皆様の神仏に対する理解がより一層深まり、神様仏様がもっと好きになる……この本でそのお手伝いができますように、と心から願っております。



内容紹介動画



目次


はじめに

第一章 昔の人の信仰心と小さな神仏
小さな神仏を探す
身分制度と信仰心
心の素直な領域と信仰心
禍々しいものと信仰心
お稲荷さんの眷属が希望すること
小さな祠の神様や石仏、石碑
昔の人の願掛けで多かった治癒祈願
勧請のお話と権兵衛さん
きぬさんの100日参り

第二章 東日本大震災津波到達ラインと神様
東日本大震災について
津神社、十一面観世音堂、照崎神社
八龍神社、鶏足神社、功戦地蔵、寄木神社
川口神社、湊神社
被災時の神々の真実
浪分神社
鼻節神社
 COLUMN−それぞれの祈り−お仕事中に亡くなられた方の霊
日和山神社(鹿児御児神社)・井内八幡宮
加茂小鋭神社・作楽神社
 COLUMN−それぞれの祈り−南三陸町
諏訪神社・松峯神社
 COLUMN−それぞれの祈り−陸前高田市
秋葉神社
加茂神社・厳嶋神社・尾崎岬
天照御祖神社
信仰の力と仏様
災害時における神様の自己犠牲

第三章 イエス・キリストの真実
スピリチュアルの聖地セドナにあるホーリークロス教会
教会は窓口、十字を切ってご挨拶
キリストに出会っていた少年の前世
未来を見ていたキリストの言葉
愛≠フ神様の恩恵
キリストの地上での最大のお仕事
日本の神様の愛情
外国の人や宗教が違う人への供養方法
生理と外国の教会

第四章 閻魔王庁ものがたり
閻魔王庁に就職
チビ太との出会い
閻魔王庁の職員
悪行にはレベルがある
閻魔様
獄卒たち
真次の場合 〜殺人〜
良心の仕組み
和夫の場合 〜詐欺〜
つらい仏修行
富子の場合 〜いじめ〜
地獄の世界
地獄は霊格の学校
お供え物でひと休み
忠之の場合 〜殺人〜
穏やかな日々を壊す病
閻魔様の心の内
人間には見えない真実の世界
仏を目指して