チベット人だからわかる
中国は消防士のフリをした放火魔

ペマ・ギャルポ 著 2020.09.10 発行
ISBN 978-4-8024-0107-4 C0031 四六並製 232ページ 定価 1540円(本体 1400円)

WHOをはじめとする国連機関の実質支配。
現在進行形で民衆への虐待、民族浄化が行われているウイグル。
日本で報道されない「中国 ・インド・パキスタン」の国境紛争。
周辺国を軍事的な脅しと巧みな外交・交流で属国化。
米中激突時代、きれい事はありえない。
曖昧な政策はアメリカから捨てられる。
日本の再建は、経済至上主義を廃し、日本の伝統である美徳を復活せよ。

「はじめに」より抜粋

中国は消防士のフリをした放火魔

新型コロナウイルスの蔓延する現在も、中国はその侵略と覇権主義を継続的に拡大させている。北は北極から南は東シナ海、南シナ海まで、全世界を支配下に置く野望を実現するための具体的行動を起こしつつあるのだ。

日本の領土である尖閣列島への侵攻、インド軍に対する、専門の格闘訓練を受けた中国人による暴力的攻撃、南米エクアドルのガラパゴス諸島沖合における、約二六〇隻の中国漁船団による海洋資源の乱獲、そして、香港における一国二制度を完全に消滅させ、中国の植民地にすることを目指す香港国家安全維持法の制定。これらの中国の行為をそのまま放置すれば、遠からぬ内に、インド同様に格闘訓練を積んだ中国人たちが尖閣列島に上陸し既成事実を作ろうとするかもしれない。アメリカのポンペオ国務長官が述べたように、世界の民主主義国は中国に対するこれまでの幻想を捨てて、中国共産党と世界は共存できないことを明確に認識すべき時だ。

この本をまとめた理由は、日本もまた一刻も早く、日中友好という美名や幻想から覚醒し、中国に立ち向かう覚悟と政治的決断を持ってほしいと思うからである。かつてのチベット、ウイグル、南モンゴル、そして今の香港のような道を日本がたどらぬためにはただ一つ、中国と闘う決意を持つしかないことを、日本を愛するチベット人として訴えたい。


目次


はじめに

第一章 新型コロナウイルスが明らかにしたもの
 「有事」意識の欠如した日本
 「有事」に行われた中国の隠蔽工作の犯罪性
 米中対立において「中立」はありえない

第二章 中国の新戦略「超限戦」
 アメリカへの責任転嫁?
 『超限戦』における新しい戦争論

第三章 香港国家安全維持法は香港への軍事弾圧
 香港弾圧法としての「香港国家安全維持法」
 チベット弾圧や天安門と同じことが香港でも起こる
 香港の次は「台湾」だ!

第四章 変わらぬ中国の覇権主義
 覇権国家アメリカの始まりと終わり
 覇権国家を目指す「中華・習近平王朝」の本質

第五章 沖縄に迫る中国の脅威
 中国は沖縄における日本の主権を認めていない
 沖縄独立論の危険性
 デニー知事の危険な言動

第六章 インドとの連帯を深めよ
 インド、パキスタンにおけるカシミール危機
 クルブーシャン・ジャドハブ事件
 今こそ、自由インド太平洋戦略の復活を
 中国と対決しつつあるインドとの連帯を
 日本が目指すべき国際関係

第七章 コロナ後の社会と日本
 なぜ中国がWHOをはじめとする国際機関を掌握したか
 国連ガリ事務総長の追放
 日本は今後、国際機関とどう向き合うべきか

第八章 習近平主席「国賓待遇」招致を阻止せよ
 習近平の「国賓待遇」招致は日本国の歴史に泥を塗る行為だ
 中国における「国内植民地」の悲惨な現状
 習近平国賓来日が「白紙」に戻った?

第九章 日本が目指すべき道
 安易な「改革」ではなく 過去の日本の美点を復興せよ
 中国にコロナウイルス感染とその犠牲に対する責任を問え
 日本が進むべき「王道」

おわりに 香港国家安全維持法の施行を受けて
 チベットを滅ぼした「一七条協定」とほぼ同じ性質のもの
 最初から条約を守る気がなかった中国
 法律に隠された「最悪の内政干渉」
 今の日本に必要なのは「言葉」ではなく「圧力」だ

付録 チベットは中国共産党に勝利する
 近代化に立ち遅れたチベット
 中国の侵略とインド・中国の対立
 チベットゲリラの悲劇
 亡命チベット人社会の発展と新たな問題点
 中国の核兵器よりもはるかに強い法王の精神的権威


 

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