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原村室内出身のイラストレーター・平林いずみさん（２７）が、表紙絵や挿絵を手がけた児童書籍「ほたる先生と『とべないホタル』たち（綾野まさる著）が、東京都のハート出版から出版された。２９日、父の平林和人さんが村生涯学習課を訪れ、同書５冊を村図書館と原小・中学校図書館に贈った。
平林さんは現在、千葉県に在住。大学在学中の１９９９年に講談社アートコンテスト自動画図書出版賞を受賞して本格的にイラストの勉強や仕事を開始。2000年にも同コンテストに入選した。現在は月刊誌や書籍などのイラスト画を担当するなど活躍。０１年には、初の個展を地元の原郵便局で開催している。
「ほたる先生――」はロングセラー童話「とべないホタル」の作者・小沢昭巳さんの教諭時代の物語。いじめや授業放棄などさまざまな問題に直面した学級を担任しながら、一人ひとりの児童と向かい合い、課題を乗り越えていく姿をつづっており、児童とのかかわりの中で童話「とべないホタル」が誕生していく経過を描いている。
平林さんの表紙絵や挿絵は、心の交流と成長を描く物語にマッチした温かさと優しさを醸した作風。寄贈に訪れた和人さんは、「本自体も、今の子どもたちに読んでもらいたい内容。図書館で貸し出してもらえればうれしい」と贈った。受け取った百瀬嘉徳生涯学習課長は「平林さんは、原小中学校の児童生徒先輩であり、活躍する姿は目標や励みになる。書籍は、村図書館や各学校図書館に置いて有効に活用させていただきます」と感謝を込めた。
平林さんは今後、９月８日から１３日まで、東京都中央区のギャラリー・銀座フォレストでも作品展「思い出の場所」を開く予定。
長野日報2003年8月1日
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