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■ ハート出版のドキュメンタル童話シリーズ 


新版 マザー・テレサ

ほんとうの愛


「パンの飢えがあるように、豊かな国にも思いやりや愛を求める、はげしい飢えがあります」こんなメッセージを残して逝ったマザーテレサ。36才のとき、神の声を聞き、ひとりカルカッタのスラムにいったことなど87年の愛の生涯の物語です。

日本図書館協会選定図書
栃木県優良推薦図書

小学校中学年以上向き

綾野まさる 著 日高康志 画 初版 1998.01.10 新版 2003.10.04 発行  

ISBN 4-89295-299-0 C8093 A5上製・143頁・定価 1320円(本体 1200円)

 

はじめに

マザー・テレサ

“大切なのは、どれだけたくさんのことをしたかではなく、どれだけこころをこめたかということです”
 そういいつづけて、まずしい人たちや、しいたげられた人々に、愛というぬくもりをふりそそいだマザー・テレサが、ねむるように天国へ旅だったのは、1997年9月5日のことでした。
 インドの国葬として、とりおこなわれたその葬儀には、道ばたに百万人以上もの人々がつめかけ、“インドの母”といわれたマザー・テレサと、さいごのわかれをおしんだのです。
 そのマザー・テレサをローマ法王(ヨハネ・パウロ2世)が、このほどカトリックの「福者」にすることをきめました。ローマ・カトリック教会では、イエス・キリストをうやまい、信仰(神や仏を信じ、たっとぶこと)に生涯をささげた人が亡くなると、「福者」、それから「聖人」としてたたえています。マザー・テレサは、その「福者」、それから「聖人」としてみとめられたのです。しかし、だれもがなれるというものでもありません。
 ふつう、「福者」「聖人」となるためには、その人が亡くなってから、百年近くかかるといわれますが、マザー・テレサは、あと数年もすれば「聖人」に列せられるということです。

 みなさんはマザー・テレサのことをどのくらい知っていますか。
「ノーベル平和賞をもらった、えらい人だよ」
「しわくちゃの魔法つかいみたいな顔で、まずしい人を助けたんだ」
 そんなこたえが、かえってきそうです。でも、どこの国で生まれ、どんな少女時代をすごし、まぜ、まずしい人たちのために一生をささげたのか、よく知らない人のほうが多いと思います。
 かつて、インドでいちばん美しい町といわれたカルカッタは、戦争やききんがおこるたびに、人々がこの町にながれこみ、町はひさんなじょうたいになりました。
 うえにくるしみ、まわりから見すてられ、死のきょうふにおびえる人々。きょうのたべものがないために、ひとつぶのクスリがないためにあえぐ人々……。  そんなカルカッタの町で、白いサリーに身をつつんだマザー・テレサは、まずしさにくるしむ人がいれば、どこへでもでかけていきました。
「まずしい人々のなかの、もっともまずしい人の役にたちたい」
 そのつよい信念だけをたよりに……。
 さしのべられるマザー・テレサの両手に、どれほど多くの人たちが、こころからやすらぎを感じたことでしょう。いま、マザー・テレサが、たったひとりではじめた活動は世界中にひろがり、たくさんのシスター(修道女)たちが、そのあとにつづいてます。

“トットちゃん”の愛称で知られる黒柳徹子さんは、ユニセフ(国連児童基金)の親善大使を、もう20年以上もつとめてます。
 これまで世界各地に、めぐまれない子どもたちをたずね、はげましてきました。その黒柳さんからあるとき、わたしはこうきかれました。
「いま、この地球上で、一年間にどれだけの子どもたちが死んでいるか、知っていますか?」
 すぐにわたしはこたえられなくて、しばらく考えたあとで、「300万人くらいですか」というと、黒柳さんは、ちょっぴりかなしげな顔になって、こういいました。
「戦争やかんばつ、それからまずしさのために、1300万人もの子どもたちのいのちが、この地球という星からきえているんです」
 わたしは、つぎのことばが見つからないほど、むねがふるえました。そして黒柳さんはこういいました。
「わたし、思いました。地球はひとつというけど、どうして、こんなにかわいそうな子どもたちがいるのだろう。どうして戦争や、たべものがなくて、死んでしまわなければいけない、子どもたちがいるのだろう。
 それを考えると、いろいろな国へいくたびに、夜もねむれなくなるんです」
 イラク戦争がようやくおわりましたが、アフリカにある国々などでは、いまも戦争がつづき、たくさんの子どもたちが、不安な毎日におびえています。いや、10才の子どもたちが、少年兵として、銃をもって戦わなければならない国もあるのです。

 そんな地球を、すこしでも明るい未来にするため、いまこそわたしたちは、マザー・テレサのことばに、耳をかたむけなければいけないと思います。
「わたしが、まずしい人たちに、あたえているのではありません。まずしい人たちが、わたしにあたえてくれるのです」  マザー・テレサが、87年の生涯をかけて、わたしたちに問いかけた「ほんとうの愛」とは、いったいナンだったのでしょう。
 さいごまで、しずかに読んでください。きっとあなたのむねに、なにかがわきあがってくるかもしれません。


 

主な目次

 

      

  ともった明かり

  ゆめにまで見たインド

  小さな疑問

  ひとりの少女

  スラムの学校

  あなたを愛しているからよ

  天国ゆきのきっぷ

  ゴミのなかのあかちゃん

  魔法のようなアイディア

  愛のしずく

  ひとりからひとりへ


 

 

 

 

著者紹介

 

画家紹介

 


画家紹介・日高康志(ひだか やすし)

 

本名 日高靖志。1951年宮崎県生まれ。洋画家の故・宮永岳彦画伯(二紀会理事長)に入門、内弟子となり、15年間修業。1976年二紀展絵画部門に初入選、以後毎年入選するほか、二紀選抜展、東京二紀賞受賞、古典多数。現在、二紀会同人。日本美術家連盟会員。おもな作品に 「帰ってきたジロー」 「おてんば盲導犬モア」 「えほん めをふさがれたいぬ じゅんぺい」 「えほん ベルナのおねえさんきねんび」 「えほん ほんとうのハチこうものがたり」 (ハート出版)など、多数。


 

読者の声

 

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