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「 検疫探知犬クレオとキャンディー 」をアマゾンでご注文
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■ ドキュメンタル童話・犬シリーズ 


検疫探知犬 クレオとキャンディー

空港で働く名コンビ

小学校中学年以上向き

日本の安全はわたしたちが守る!
オーストラリアで訓練を受けた
ビーグル犬2匹が、成田国際空港で大かつやく!

はじめまして。新しい「はたらく犬」です!どうぞ、よろしく!
「検疫探知犬」とは、家畜伝染病が日本国内に入り込むのを防ぐため、
特別な訓練を受け、空港で旅行客の手荷物から肉製品のにおいを
かぎ分ける仕事をする犬のことです。


池田まき子 作 2007.07.31 発行  

ISBN 9784892955723 C8093 A5上製・160頁・定価 1320円(本体 1200円)

 

はじめに

検疫探知犬

到着ターミナルの税関フロアにある部屋で、検疫探知犬のクレオとキャンディーが、荷物が出てくるのを待ちかまえていました。
「クレオ、ワーク(仕事だよ)」
ハンドラーの浜名仁さんが、クレオに指示を出しました。
「キャンディー、ゴー(さあ、行こう)」
もう一人のハンドラーの国分英行さんもキャンディーを連れて、手荷物引き取り所に向かいました。
「ファインド(探せ)!」
クレオとキャンディーが、旅行客の持つかばん、カートに積まれたスーツケースなどのにおいをかぎはじめました。顔を左右に振りながら、鼻に全神経を集中させています。
突然、クレオが、カートに乗せられた布製のかばんに前足をかけて立ち上がりました。何か感じたのでしょうか。鼻をひくひくさせながら、何度もかいでいます。
そして、次の瞬間、動きが止まったかと思うと、そのカートのそばにチョコンとおすわりをしました。そして、浜名さんの顔を見上げました。
(よし、このかばんだな。この中に、何か入っているんだな)
浜名さんが、かばんの持ち主にたずねました。
「こんにちは。動物検疫所の者ですが、お急ぎのところ、失礼します。検疫探知犬がこちらのかばんに反応していますが、何か、食べ物をお持ちではないでしょうか」
「食べ物ですか? ええ、このかばんに入っています。おみやげに買ったものですが……」
そう言いながら、ソーセージの真空パックを取り出しました。
「このソーセージの検査証明書はお持ちですか」
「検査証明書? いいえ、普通の市場で買ったので、そういうのはもらっていませんが……」
「申し訳ございませんが、肉製品をおみやげにするときには、その国が発行した検査証明書をいっしょに出すという規則があるんです」
その旅行客は別の係官に案内されて、税関の横にある動物検疫カウンターに向かいました。

「グッド・ガール、クレオ(いい子だ、よくやったね)」
浜名さんはクレオの体をなで、リワードを口に入れてやりました。リワードとは、「ほうび」のことで、クレオとキャンディーは肉製品を見つけたら、ごほうびとして、とびきり上等のエサを一粒もらえるのです。
(ほらね、ちゃんと見つけたよ)
クレオは、満足そうに目を輝かせています。
(いいぞ、クレオ。今日も、その調子でがんばってくれよ)
浜名さんにはクレオの気持ちが伝わっています。言葉を交わさなくても、言いたいことが十分に通じているのです。

検疫探知犬は、海外から不正に持ち込まれた肉製品を通して、口蹄疫や鳥インフルエンザなど、家畜の伝染病が日本に入り込むのを防ぐのが仕事です。
クレオとキャンディーは、日本に初めて登場した検疫探知犬。世界でもっとも検疫が厳しいとされているオーストラリアからやって来た、ビーグル犬のメスのコンビです。

 

目 次

 

      はじめに


      シドニーの検疫探知犬訓練所

      ハンドラーのオーストラリア研修

      チームワーク合同訓練

      成田国際空港は日本の空の玄関口

      世界にはびこる家畜伝染病

      出動! クレオとキャンディー

      がんばれ! クレオとキャンディー

      クレオとキャンディーの役割

      百匹の検疫探知犬が働くオーストラリア

      海外小包から没収される「卵のふりかけ」

      日本を守るクレオとキャンディー

      ハンドラーの交代

      断ちがたい絆

      新しい出発


      おわりに


 

著者紹介

■ 池田まき子(いけだ まきこ) ■

 

1958年秋田県生まれ。雑誌の編集者を経て、1988年留学のためオーストラリアへ渡って以来、首都キャンベラ市に在住。フリーライター。 著書に「車いすの犬チャンプ」「3日の命を救われた犬ウルフ」「出動!災害救助犬トマト」「いのちの鼓動が聞こえる」「検疫探知犬クレオとキャンディー」「地震の村で待っていた猫のチボとハル」(ハート出版)、「生きるんだ!ラッキー・山火事で生きのこったコアラの物語」(学習研究社)、「オーストラリア先住民・アボリジニのむかしばなし」(新読書社)、「花火師の仕事」(無明舎出版)、訳書に「すすにまみれた思い出・家族の絆をもとめて」(金の星社/産経児童出版文化賞受賞)などがある。

 

 

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