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■ 田舎暮らしの本 ■


田舎暮らし夢の家


これからは田舎暮らしがおもしろい!シリーズ


吉津耕一 著 1999.11.27 発行  

ISBN 4-89295-145-5 C0095 A5並製・224頁・定価 1760円(本体 1600円)

 

まえがき

田舎暮らし夢の家――田舎に建てる夢の家、それが実現したときに生じる様々な問題を紹介、ぜひ夢の家実現の参考に

 

 わたしの生まれ育った家は「会津の曲がり家」と呼ばれる、カヤ葺きの家で一階だけで五〇坪を越えていた。二階、三階を含めれば一〇〇坪以上。しかし人間の住居というよりは、家畜小屋や作業小屋も兼ねていて、決して快適な住居だとは思えなかった。家の中にはいつも囲炉裏の煙でいぶされたカヤのにおいや、家畜のにおいがした。
 家はだだっ広いのに、人間の住居として使われているのは、せいぜい三〇坪ほどで、しかも、そのうちの一〇坪を占める居間は、養蚕や脱穀など農作業のために使われることもしばしばあった。座敷といってふだんは使われていない仏壇や神棚のある部屋は十二畳もあるのに、自分たちの寝室は六畳しかなく、そこに親子五人で寝るという状態だった。
 子供の頃は、こうした田舎の伝統農家の囲炉裏や大黒柱のある大きな空間をいいとは全然思えずに、都会的なモダンな住宅やアパート暮らし、マンション暮らしにあこがれていた。もっと明るくて、無駄な空間のない合理的な家に住んでみたいと思っていた。
 そんなわたしが今では囲炉裏や大黒柱、吹き抜けのある昔なつかしい家が大好きになり、古い農家のリフォームや、伝統的な農家風の家を建てて都会の人たちの田舎暮らしのために提供することを職業にしているのだから、不思議な気もする。
「こんな家に住んでみたい」と思うような家を手に入れることは誰にとっても「こんな人と一緒に暮らしてみたい」と思うことに次ぐ人生の大きな夢だろう。でも、どんな夢も実現してしまえば、ただの現実になってしまう。夢の中で思い描くことは、良いことばかりであることが多いのに、現実に目につくことは欠点の方に傾きがちだ。
 わたしは百棟を越す家を建ててみて、自分の夢が現実になっていく喜びも体験できたけれども、夢が現実になった時に感じる興ざめや、夢の時には形になっていなかった問題点やトラブルもたくさん経験した。そこで、その百棟を越す家を建てた経験と、その中で感じ、理解した事をこの本にまとめてみた。
 住宅を扱う本には「こうすればあなたの夢が叶えられるような素晴らしい家が手に入る」という調子のものが多すぎるように感じる。どのような夢の家も現実化した時には、考えてもいなかった問題が起こりがちだ。この本は、「次に夢を実現しようとする人はここを注意してほしい」という観点で書いてみた。読んでくれた人の夢の実現の参考になればとてもうれしい。

 

目 次

 

一章 夢の田舎暮らしも家次第

  田舎暮らしの家を建てて百棟目

  「たもかく」の出発点は古民家

  古民家も設計で現代的に甦る

  ログハウスの見た目と工法

  伝統民家風の新築とお風呂

  車の感覚でセカンドハウスを

  トイレの快適さは住み心地に影響

  地図にも載りだしたログハウス村

  構造材の乾燥とヒビ割れ

  重要文化財を復元し宿泊施設に

  別荘の管理とトラブル

  田舎のモデルハウスはお手頃

  設計と施工を分ける

  カヤ葺き屋根のコストと暖房効率

  屋根の勾配と雪、素材の重厚感

  

二章 はじめてなのに、なつかしい 

  古い木造の官舎をリフォーム

  生活スタイル、住む人に合う広さ

  階段で二階建てか一階を広くか

  ドーマー(屋根窓)で明かり取り

  田園住宅融資と借金のコスト

  アトリエの作業スペースと床張り

  敷地や境界に対する温度差

  二世帯住宅風に民家をリフォーム

  ログハウスに似合う鋳物ストーブ

  地下水の有無と水道料金の負担

  修理すれば見違える古民家の良さ

  土蔵をリフォームして住まいに

  家が増えれば眺望が変わる

  道路の拡張で「引き家」する場合も

  自然は豊かでも山奥すぎては不便

  

三章 自然と暮らす木の家づくり

  家の色調に合わせた家具がいい

  古財を有効利用で味わいを出す

  植生は復元するが、伐採は慎重に

  廃村の民家を住みつつリフォーム

  沢のほとりの家は人気だが

  土地の気候に則した構造の家を

  木組みの家を建てられる大工さん

  車庫や小屋を改造し割安な住居に

  年収で買えるログハウスと造成費

  予算にしばられない建て売り住宅

  木の根っこ、結露やカビの問題

  間取りや方位、日当り

  「赤道」では私道提供のケースも

  実現できなかったアトリエ村構想

  新建材の普通の家を伝統民家風に

  スギ丸太のログハウスと輸入材

  建築条件と契約の確認、拘束力

  山の家も別荘も集落の一員なり

  尺貫法とメーターモジュール

  虫を寄せ付けない敷地の手入れ

  競売物件は田舎暮らしには不向き

  雪国での縁側やサンルーム

  民家リフォームの見積もり

  思いこみ所有者には公図で説得

  古民家を自力でリフォーム

  電柱、電線と景観の調整

  

四章 夢の家をあきらめないで

  住宅ローンをどこから借りるか

  支払いは着工・棟上げ・完成時に

  排水路には地権者の協力が必要

  敷地いっぱいガーデニング

  出張契約はクーリングオフ制度も

  庭の木の越境と伐採の判断

  美しい林の中に家を建てたい

  寝泊りだけの小屋でも基礎が大事

  直接取引はまとまりにくい

  木造建築は燃えやすいのだった

  宅地周りの農地の転用を認めて

  棟上げ式は家のお祭り

  土地は買っても水利権は付かない

  水廻り居間などの部分リフォーム

  資金繰りに合わせて分割方式も

  森林地域指定の本当の意味

  雨水のしみ込みを防ぐ壁と柱

  貨車の店舗もおもしろい

  木のイメージが作り出す「本の街」

  「本の街」で地ビールをつくる

 

 

 

著者紹介

 吉津耕一(きつ こういち) ■

 

昭和28年、福島県生まれ。同47年、法政大学夜間部入学。学業の傍ら多数のアルバイトを経験しつつミニコミ誌発行。 昭和50年、地元にリターン、民宿を経営。昭和56年「只見木材加工協同組合」に就職。 株式会社「たもかく」を設立し《民家再生》《森林株主運動》《一坪プレゼント》キャンペーンを展開。その後も《グリーンパスポート》《ナチュラルトラスト》《本と森の交換》など、数々のユニークな企画を実現させ、都会と田舎の相互乗り入れ活動に日々奔走。“はじめてなのになつかしい街”づくりを目指している。
 著書に「これからは田舎暮らしがおもしろい」「これからは田舎暮らしがおもしろい2」「田舎の買い方暮らし方」「謎の田舎政治」「田舎で仕事」「田舎暮らし夢の家」(ハート出版)、「田舎売ります」(ダイヤモンド社)「本、森に帰る」「草の根資本主義って何?」(農文協)「ポンプ小屋の月光仮面」(長崎出版)などがある。

 

ニュース

2002.09.16

福島・只見で「森の里親」制度 …原野を開墾 収穫の喜び味わって(産経新聞2002.09.16)

 

読者の声

 

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増補版 田舎暮らしがおもしろい

田舎の買い方、暮らし方

田舎で仕事 失敗しない選び方

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私が見つけた奥会津

そばしょくにんのこころえ

 

 


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