復刻版 初等科修身[中・高学年版]

文部省 著 矢作 直樹 解説 2020.04.07 発行
ISBN 978-4-8024-0094-7 C0021 A5並製 256ページ 定価 1980円(本体 1800円)

楽しい神話や歴史上の人物、日本の美しい風物を題材に、
人として、社会人として、国民としてどのようにあるべきかを学べる!

日本国民として最低限知っておくべき、日本の国柄ともいえる
神嘗祭などの皇室行事、その意義などが自然と身につく!


東京大学名誉教授 矢作直樹氏 推薦
「まずは先入観を捨てて、必死になって未曽有の危機的時局を
乗り切ろうとした当時の人の気持ちになって読みたいものです。
圧倒的な力の連合国の筋書き通りに流れていく時局に、総力戦を
敢行せざるを得なかった日本の苦しい実情と先人の必死の足跡を
実感させられます」

『初等科修身』について
昭和16年4月1日、小学校令を改正した「国民学校令」が施行され、
国民学校が発足。本書の底本『初等科修身 一〜四』は、国民学校用に
刊行された唯一にして最後の国定修身教科書(第五期)である。
対象は、国民学校初等科三年から六年までで、初等科一、二年生は、
『ヨイコドモ 上・下』を用いた。
本書は、陸軍省軍務局長や海軍省教育局長らが文部省参与として
編纂に強く関わったために、第四期までとは趣が異なり、新しい
大東亜建設のために国民の奮闘努力を促す記述が登場した。

「解説」より一部抜粋

復刻版 初等科修身

「初等科修身」は国民学校初等科第三学年から第六学年の四年間をかけて系統的反復的に教育勅語の徳目を学ぶように編成されています。実際には以下のような徳目に広げて、様々な偉人の物語を通してそれらの徳目を生きたかたちで学べるようにしています。子どもたちの想像力を膨らませる助けとして、全体を通じて、郷愁を誘う挿絵や印象的な写真がちりばめられています。

「勤勉・勤労」「孝行」「忠義・忠君」「公益」「誠実・正直」「勉学・学問・知識」「勇気」「規律・法令」「自立自営」「度量・寛大」「朋友」「倹約・勤倹」「徳行・徳器」「慈善」「兄弟」「謝恩」「忍耐」「沈着」「敬師」「興産」「祖先」「健康」「博愛」「武士」「公衆道徳」「国家と国旗」「国際協調」。

しかし日本の敗戦後、GHQは、かつての「軍国主義」「国家主義」の教育思想を追放するため、「教育に関する四つの解体指令」を出しました。
まず、昭和二十年十月二十三日、「日本教育制度に対する管理」に関する覚書で、「軍国主義的極端なる国家主義的イデオロギーの普及を禁止するために、これを助長する目的を持って作成された箇所の削除を求められ、教科書は墨で消されました。
次いで同年十二月三十一日の占領軍指令「修身、日本歴史及び地理停止に関する件」で授業の停止と教科書回収が決定されました。
日本人の精神的武装解除を徹底するためにも「教育勅語」をやめさせたい米国国務省とGHQ民政局は、衆参両議院の文教委員長に指示し、とうとう昭和二十三年六月十九日より、衆参両議院で順次、「教育勅語」、「国民精神作興ニ関スル詔書」、「青少年学徒に賜りたる勅語」が廃止されました。

復刻版 初等科修身

目次


教育に関する勅語
青少年学徒に賜りたる勅語

初等科修身 一(三年生用)

一  み国のはじめ
二  春
三  日本の子ども
四  小子部のすがる
五  時のきねん日
六  種痘
七  つばめのす
八  夏の夕方
九  大神のお使
十  秋
十一 にいさん
十二 心を一つに
十三 一つぶの米
十四 多聞丸
十五 消防演習
十六 日の丸の旗
十七 冬
十八 円山応挙
十九 負けじだましい
二十 皇后陛下

初等科修身 二(四年生用)
一  春から夏へ
二  「君が代」
三  靖国神社
四  能久親王
五  宮古島の人々
六  日本は神の国
七  野口英世
八  日本は海の国
九  焼けなかった町
十  秋から冬へ
十一 山田長政
十二 ことばづかい
十三 明治天皇の御徳
十四 雅澄の研究
十五 乗合船
十六 新年から春へ
十七 乃木大将の少年時代
十八 くるめがすり
十九 工夫する少年
二十 大陸と私たち

初等科修身 三(五年生用)
一  大日本
二  佐久間艇長の遺書
三  近江聖人
四  開票の日
五  農夫作兵衛
六  通潤橋
七  礼儀
八  久田船長
九  軍神のおもかげ
十  勝安芳
十一 咸臨丸
十二 間宮林蔵
十三 瓜生岩子
十四 皇大神宮
十五 特別攻撃隊
十六 皇室
十七 よもの海
十八 飯沼飛行士
十九 北満の露
二十 昔から今まで

初等科修身 四(六年生用)
一  大御心の奉体
二  私たちの家
三  青少年学徒の御親閲
四  父と子
五  師につかえる
六  松下村塾
七  野村望東尼
八  国民皆兵
九  伊能忠敬
十  岩谷九十老
十一 松阪の一夜
十二 納税
十三 ダバオ開拓の父
十四 大嘗祭の御儀
十五 高田屋嘉兵衛
十六 日本刀
十七 鉄眼の一切経
十八 帝国憲法
十九 戦勝祝賀の日
二十 新しい世界

用語説明
解説 矢作直樹

復刻版 初等科修身


 

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