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■ ハート出版の教育書 新版 ■


「いい子」を悩ます強迫性障害Q&A

「こだわる」理由がよくわかる

30分も手を洗う。完璧でないと気がすまない。
子どもが悪いのではない
それは……あなたが原因かもしれない


「強迫性障害」は引きこもりなどの重大な症状を起こす全ての入り口
教育問題の第一人者が豊富なノウハウを活かし、アドバイス!


新潟・少女監禁事件の容疑者が「強迫性人格障害」と診断されるなど、社会問題となる事件の背景に「強迫性障害」というキーワード。いったい「強迫性障害」とは何なのか? 「引きこもり」という言葉の生みの親にして教育問題の第一人者・富田富士也が挑む30のケース!

富田富士也 著 第1版 1996.11.07 新版 2004.01.22 発行  

ISBN 4-89295-466-7 C0037 四六並製・224頁・定価 1650円(本体 1500円)

 

内容紹介

「いい子」を悩ます強迫性障害Q&A

◆不安を先送りして、
 今日やっておいたほうがいいということを、やれたらいいですね
――『「いい子」を悩ます強迫性障害Q&A』新版にあたって


 カウンセリングという相談現場にいると、強迫性障害(強迫神経症)の心理は〝脅迫〟ではなく〝強迫〟であることが本当に特徴だと思います。何か特定の人に脅されているというよりも、常に正体不明の不安に迫られているイメージです。
 車社会、そんなに急いでどこへ行く……という感じですね。かつてベストセラーになったミヒャエル・エンデの『モモ』という本があります。全国の子ども劇場でも「モモと時間どろぼう」と題して数多く上映されています。
 精神的にも豊かに生かして使うはずの「時間」を「切り売り」し、生産至上主義のなかで「納期」という時間に不安をあおられ、心を摩滅していく現代社会を告発したものです。「モモ」という少女によって、奪われた一人ひとりの大切な「時間」は取り返されていきます。作品は受験と偏差値教育という能力至上主義のなかに投げこまれていた子どもたちにも、共感的に読まれ、かつ観劇されました。
 初めは誰もなにか落ち着かない不安の原因をそれとなくわかっていたのです。ところが、その常態化がストレスを抱える限度をはるかに越えて、「時間どろぼう」の正体さえわからなくなったのです。そして、ただただ、何かにこだわる(固執)ことで、少し落ち着き、その解決しない不安を打ち消すために、意味もないとわかっていながらも、同じ行動を繰り返します。貧乏揺すりが止まらない企業戦士のお父さんたち。子どもたちは受験ストレスなのか、なにげない手洗いに心地よさを感じたものの、それから繰り返す確認行為。大人も子どもも〝強迫〟の渦に巻き込まれていたのです。
 この不安の正体をつきとめたくて、馬鹿馬鹿しいと思いながらも、罰や迷信にいたるまで繰り返し考えてしまう。それが強迫観念であり、そのために受ける苦痛を軽くしようと繰り返す、洗浄、確認、儀式などの行動が強迫行為です。このために生活もまわりとの人間関係もギクシャクしてきます。そして自分の心を生かすはずの時間が、悲しくも「浪費」されるのです。
 この強迫性障害に苦しむ子どもや若者たちは、八年前の旧書の出版後も増えています。そして、最近では一般公開の映画まで製作されています。
 彼らは自分の心の、この悔しさをカウンセリングの場で、あるいは家庭にあっては親や大人たちにまず「聴いてほしい」のです。しかし、まわりはその不可解さ、プライドの高さ、万能感に否定的関係をとってしまいがちです。
 強迫観念の切っかけであり、心のよりどころとなる固執の多くは「汚い、汚れている!」と訴える〝潔癖性〟です。わたしはここに、人間関係に対する潔癖(二進法・デジタル・合理的思考)感をみるのです。
 だから〝後ろ指をさされたくない〟との思いもつのり、「自分は誰かを傷つけてしまうのではないか」という訴えすら出てきます。強迫性障害へのアプローチを人間関係からみていきたいとするわたしの本書へのねらいも、そこにあります。
 「汚い」から、いつまでも「洗いつづけ」、「汚れない」ために、抗菌グッズにはまり、いつも白い手袋をしていないと外出もできず、何もさわれなくなるのです。
 そして、何度も、「傷つけていませんよね」と、しつこく確認しないではいられないのです。
 強迫性障害の原因は、いまだ決定打がないようです。そこでいろいろなアプローチが各立場でされています。
 わたしの相談室では家族の人間関係の再構築と、人とのやり取りにあいまいさを受け入れられる感覚を取り戻すことを主にして、カウンセリングしています。
 人間関係というよりも、物事を白黒つけたり、決めつけたりしない人間観が育つことを大切にしたいのです。それは、人は「ケンカしても仲直りできる」という学びが〝治療〟としてあればいいと思うからです。だから個別相談とあわせて「親の会」を常時開催し、まず、親やわたしたち大人のもっている不安を打ち消すために、物事を二進法で決めつけていく「強迫性」を省みることにしています。
 しかし一方では、脳の器質、機能障害も多く指摘されていますので、医療からの援助も忘れてはいけないと思っています。とくに外来精神医療に関わる治療機関との連携を深めています。
 治療としては、その強迫行為を少しでも減らすための行動療法も心理療法家の間で盛んです。ただ、それが苦行にならないように、不安を否定しないアプローチを望んでいます。
 世の中にまったく強迫性がなかったら、物事はだらしなく進まないと思います。
 ただ約束は守るためにあるのであって、「守らなければなりません」が、たまには融通もないと、和みの関係はできません。だから「絶対」が「絶対以外に他はなし」となると強迫性が進行します。  高度経済成長が達成できたのも強迫的な能力主義があればこそだったのでしょう。また、評価のなかにしっかり身をおき、親やまわりの期待に応え、偏差値教育のエリートとなった「いい子」「いい人」ほど、強迫性におそわれているのかもしれません。
 まずは正体不明な「そんなわけのわからない不安もあるんだ」と、その気持ちや存在を肯定したうえで、不安解消を少しだけ先送りして、今日起きてから寝るまでにやっておいたほうがいいことに、取り組んでいきませんか。
 わたしたちの相談室では、強迫性障害を抱える親と子、家族に対して不安を先送りできるお手伝いができたらいいな、と思って活動しています。

 

目 次
序……心配ないからね“強迫性障害”
 ――強迫社会が生み出す「こだわり」が幼き子の心を蝕んでいる――

Q1・強迫性障害の苦しい気持ちとは(子どもの手記から)
 2・なぜ「いい子」が強迫性障害に襲われるのか。幼児期から大人が気をつけることは
 3・「不安で外出できない」という子どもに親はいかなる援助をしたらいいのか
 4・親に謝る子に対して、家族はどのように関わったらいいのか
 5・プライドが非常に高いの
 6・人に対して好き嫌いが強い
 7・汚れへのこだわりが強くなる一方ですが
 8・選択を迫る質問に対してどのように答えても怒るのですが
 9・父親は強迫行為を「甘え」と言って認めてくれませんが
 10・非現実的で〝妄想〟のような話をしてくるのですが
 11・毎日子どもに付きまとわれている気がします
 12・退廃的な流行に敏感ですが
 13・まずこだわりから解放されるべきは親ですか
 14・カウンセリングマインドをもって接するとは
 15・子どもをここまで好意的にみていく必要があるのですか
 16・男の子なのに容姿を気にしすぎるように思うのですが
 17・治療を受けてほしいのですが(子どもの手記)
 18・もう一歩、本人も親も踏み出せないでいます
 19・前向きな子どもの言葉にどう答えたらいいのですか。
   また現実離れした職業につきたいというのですが
 20・どんな答えをしても怒ってしまうのはなぜですか
 21・「俺の人生を返せ」と子どもが父親といがみ合っています
 22・親の弱点をどのように出せばいいのでしょうか
 23・子どもに自信をつけさせてあげるには
 24・「こだわり」が別なほうにも移っているようですが
 25・学校側にどう理解してもらえばいいのでしょうか
 26・仕事をやめて子どもといつも一緒にいたほうがいいのでは
 27・通信高校の娘のレポートを母親のわたしがやっていますが
 28・回復してくると再び親と口をきかなくなってきました
 29・子どもの気持ちを聞きたいのですが
 30・子どもの話は納得できません。それでも……

 あとがき  「いい人」でなくてもいいのです

 

著者紹介

 富田富士也(とみた ふじや)

1954年、静岡県御前崎市出身。教育・心理カウンセラーとしてコミュニケーション不全に悩む青少年への相談活動を通じ、絡み合いの大切さを伝えている。「引きこもり」つづける子どもや若者、その親や家族の存在にいち早く光をあて、「治療的」でないカウンセリングの学びの場を全国的に広めている。総合労働研究所所員、千葉明徳短大幼児教育科客員教授、千葉大学教育学部非常勤講師等を経て現職となる。

■現在 「子ども家庭教育フォーラム」代表
    文京学院大学生涯学習センター講師
    日本精神衛生学会理事
    日本学校メンタルヘルス学会運営委員
    日本外来精神医療学会常任理事
    NPO法人「保育ネットワーク・ミルク」顧問
    「ケアする人のケアを考える会」代表
    「心理カウンセラーをめざす研究会」代表

 

 

■主な著書
  『新・引きこもりからの旅立ち』シリーズ1
  『言ってはいけない親のひと言』シリーズ2
  『心のサインを見逃すな』シリーズ3
  『子どもが変わる父のひと言』シリーズ4
  『傷つきやすい子に言っていいこと悪いこと』シリーズ5
  『子育てに立ち往生の親子へシリーズ6
  『いい子を悩ます強迫性障害Q&A
  『「いい子」に育ててはいけない
  『子どもの悩みに寄り添うカウンセリング
  『父の弱音が「荒ぶる子」を救う
  『引きこもりと登校・就職拒否、いじめQ&A
  『子どもの心が聴こえますか?
  『子どもの心を開く聴き方、閉ざす聴き方
  『子どもたちの暗号
  『もう保育で悩まない
  『「いい家族」を願うほど子どもがダメになる理由
●講演CD
  『ぼく、心が痛いよ
  上記すべてハート出版より

 

ニュース

2003.10.23

書評…「いい子」に育ててはいけない(毎日新聞2003年10月23日)

2003.07.16

12歳と向きあう・富田冨士也(読売新聞2003.7.16)

2002.06.11

富田富士也先生、「ごくせん」にコメント

 

読者の声

 

おすすめの本

子供に寄り添うカウンセリング

言ってはいけない親のひと言

いい子を悩ます強迫性障害

父の弱音が「荒ぶる子」を救う

新・引きこもりからの旅立ち

子どもの心を開く聴き方

 

 


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