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■ ドキュメンタル童話シリーズ 


ぼくを救ってくれたシロ

日本のロビンソン・クルーソー

小学校中学年以上向き
テレビで有名な“洞窟オジさん”の少年時代の物語
43年間、足尾銅山の山中でたった一人でサバイバル生活。
その心の支えは、家出したぼくの後をついてきた愛犬だった!


「これは、ほんとうの話なの?」
そんなみなさんの不思議そうな顔が、目に浮かんできます。
クマやイノシシといった野生動物との戦い、洞窟の秘密基地など、
「ワクワクドキドキ」がいっぱい!男の子におススメの冒険童話!

祓川 学 作 パント末吉 画 2006.10.19 発行  

ISBN 4-89295-547-7 C8093 A5上製・160頁・定価 1320円(本体 1200円)

 

はじめに

ぼくを救ってくれたシロ

このお話は、いまから約四十年前、おじさんが小学生から中学生にかけてのころに、ほんとうに体験したことです。
おじさんが生まれたのは昭和二十一年。その一年前(昭和二十年)の八月、日本は第二次世界大戦という戦争で負けてしまいました。
その戦争の傷あとは大きく、日本のあちこちには焼あとが残り、その日に食べるものも思うように手に入らず、だれもがその日を生きぬくために必死でした。
もちろん、地方の農村でも貧しい家が多く、とくにおじさんの家は両親と八人兄弟の大家族でしたから、食べるものが少なくとても苦しい生活でした。
あのころの子どもたちは、悪さをすると、どこの家でもお父さんやお母さんから“せっかん”といって、げんこつで顔やおしりをたたかれたものでした。いまの子どもたちは、あまりお父さんやお母さんからたたかれることはないようですね。
でも、あのころの子どもたちは、たとえせっかんを受けたとしても、
「お父さんとお母さんは、ほんとうはぼくのことをきらいじゃない。だっていつもいつもぼくのことを心配してくれるから。だからしかられてもがまんができるんだ」
と思っていました。それは親子のあいだに愛情と信頼関係があったからなのです。親は子どもたちに、たっぷりの愛情を注ぎこんでいました。親子の関係とは、そういうものだとおじさんは思っていたのです。
おじさんも、そんなしあわせな親子やあたたかな家族をいつも夢見ていました。
しかし、現実はつらく、悲しいものでした。
おじさんは、お父さんと遊んだ思い出がありません。お母さんと手をつないで歩いた思い出もありません。それどころか、兄弟の中でおじさんだけがいつもせっかんを受けていました。
おじさんは、いつも心の中でこう、さけびつづけていました。
「どうしてぼくだけがいつもぶたれるの……」
そんな生活にたえられなくなり、おじさんは足尾銅山へ出発します。その銅山の洞くつで、おじさんのあとを追ってきた一匹の犬・シロと数年間生活をするのです。
家から少しは食べものを持っていきましたが、やがてなくなってしまいました。
そこで、おじさんとシロは、生きのびるために、山の中にいるヘビ、カエル、コウモリ、ネズミ、ウサギにイノシシ、シカなどをつかまえて食べました。
みなさんは、「ヘビやカエル、ウサギなどを食べるの?」とびっくりするかもしれませんが、自然の中ではあたりまえのことなのです。
みなさんは「食物連鎖」という言葉を知っていますか? 「食物連鎖」とは、自然界における生きものが、「食うか食われるか」の関係でくさりのようにつながっていることです。植物は草食動物に食べられて、草食動物は肉食動物に食べられるということです。
自然の中では、どの生きものもそうやって生きているのです。ほんとうは、人間だって例外ではありません。

おじさんはシロとの洞くつ生活の中で、何度か命の危険にさらされました。しかし、そのたびに、
「このまま死にたくない、死んでたまるか」
という強い思いで生きぬいてきました。
おじさんは「生きたい」からこそ、必死にがんばってきたのです。これは一方で、おじさんが他の生きものに食べられるかもしれなかったということです。
ただし、
「むやみに生きものを殺してはいけない」
おじさんはこのことを守りつづけて、洞くつで生きてきたことだけはわかってほしいのです。
これから、おじさんもほんの少しだけ子どものころにもどって、みなさんに「おじさんとシロとの洞くつでのお話」をそっと聞かせてあげます。みなさんには想像もつかないできごとがたくさんありますが、あんまりびっくりしないでくださいね。


 

 

目 次

 

    プロローグ


    お墓でひとりぼっち

    シロがやってきた

    家出

    ひとり、足尾銅山を目指す

    サバイバル生活がはじまった

    食べものをさがせ

    イノシシとのたたかい

    命を救ってくれたシロ

    さようなら、シロ

    たったひとりのたたかい

    ぼくの「帰る場所」



    エピローグ

 

 

著者紹介

■ 祓川 学(はらいかわ まなぶ) ■

 

ルポライター。1965年東京生まれ。立正大学経済学部卒業後、総合週刊誌等で、事件、皇室、ヒューマン・ドキュメンタリーに取り組み、海外、国内で取材活動を続けている。一方、児童向けの学習雑誌で、スポーツ、芸能、文化人らのインタビュー記事を中心に取材・執筆中。 主な著書に『義足のロングシュート』『ぼくを救ってくれたシロ』(弊社刊)がある。


■ 画家紹介 パント末吉(ぱんと すえきち) ■

 

本名/末永弘二(すえながこうじ)
イラストレーター・環境コントパフォーマー・サックスプレーヤー。1957年熊本生まれ。20〜25才までディスコバンドでサックス奏者として活躍。その後独学で出版界のイラストレーターとして活躍しながら、環境コントネタを創作、『エコロジーコント』として全国で公演活動を行い愛知万博にも出演。現在も3つの顔を持ちながら勢力的に活躍中。
東京ルネッサンス東京都宝くじ図柄デザイン公募展(優秀賞)
地球環境基金シンボルマーク公募(準入賞)

 

 

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