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■ ハート出版の教育書  ■


担任・養護教諭・家族のための

子どもの悩みに寄り添うカウンセリング


富田富士也 著 1995.08.10 発行  

ISBN 4-89295-056-4 C0037 A5並製・256頁・定価 2200円(本体 2000円)

 

まえがき

子どもの悩みに寄り添うカウンセリング

■仕切り直す子どもの心を援助する心得

 「こども」から「おとな」への過渡期ともいえる思春期の子どもたちは、毎日がハラハラ、ドキドキの生活です。
 児童期とは異なり、身体的、心理的にその安定性が崩れる年頃でもあり、社会的な役割をもった一人の人間として、いかに「個」の確立を成しとげたらいいのかと悩みだします。その意味で不安定なこの時期は、本当の「おとな」になるために必要不可欠な「通過点」といえるかもしれません。
 ですから、親であり教師である私たちは、子どもの不安と混乱に対して、積極的に受けとめ、向き合っていく姿勢が大切だと思います。大人と子どもが向き合うことによって、子どもたちは自我を成長させていくものなのです。その意味で「指導」ではなく「援助」なのです。
 もうひとつ、この時期の子どもたちには、問題を起こすことで自己の存在を証明しようとする面があることも忘れてはなりません。自分がなぜこんなに不安定なのか、その理由がわかりません。わからないまま、仲間との生活の中に埋没していくことに恐れすら抱きます。
 子どもたちの心の中では不安が渦巻いています。この不安から生じる問題を排除しようとせず、なぜその一般的にいわれているところの問題行動(ここでいう「問題行動」とは、具体的には引きこもり・登校拒否・家庭内暴力といったことです)が表れているのか、その葛藤に寄り添い、そのプロセスが子どもの自我の成長につながることを理解し、支持していくことがまわりの大人たちに求められていると思います。
 それと同時に私たち親や教師の側も、子どもの行動を「問題」とした以上、その子どもに何を獲得してほしいのかが問われます。そして「問題」とした私たち自身にも、子どもに問いかけた「問い」を向けなければならないと感じます。そうでなければ、子どもたちに「おとな」になることへの絶望感しか与えないと思うからです。問題行動は自我の発露であることを私たち大人ははっきりと認識しておく必要があります。
 思春期の子どもたちは、クラスが変わる新しい学年、あるいは中学への進級をひかえた時期、どの子も何らかの問題(学力・精神力・仲間づくりへの不安)を抱えながら、誰かから「必要とされる存在」になりたいと例外なく願っています。
 現在のクラスが楽しいと思っている子も、そうでない子も、新しい環境となる上の学年を意識するものです。新しい何かが始まるかもしれないという期待を胸に、「希望の助走」をこっそりとはじめます。
 特に内心「自分は問題児だ」と思っている子どもほど、進級までの残された短い期間に「仕切り直し」をして、「桜吹雪の中で新鮮な自分を見つめたい」と切実に願うものなのです。
 だからこそこの時期、私たち親や教師にとってもチャンスなのです。新しい自分に生まれ変わろうとする子どもたちをいかにサポートしてあげられるか、それが問題です。サポートとは、まさに声かけに他なりません。「新しい友達ができるといいね」「どんなことを新学年でやりたいの」と声をかけましょう。そして彼らの声をよく聴いてほしいのです。
 私たち親や教師は、ハラハラ・ドキドキしながら「希望の助走」を試みる子どもたちの、良き伴走者なのです。

 

目 次

 

対立は自我を求めるあえぎ

いわゆる「問題行動」こそ子どもの存在証明

「仕切り直す」舞台づくり。新しい学年を迎え

 

子どもに寄り添うカウンセリングマインド

【心の安定化のために】

  声かけ

  傾聴(リスニング)

  支持(勇気づけ)

  受容

  繰り返し(反復)

  明確化

  質問

  ミラーリング

  カタルシス(浄化)

  自己開示(素直にありのままの自分を語る)

 

子どもの表情の読みとり方

【心を開くための心くばり】

  子どもの表情に敏感になる

  不安や悲しみを表す場づくり

  「聴く」ことは、「気く」こと。受容と共感の世界

  再び子どもの心を閉じてしまう話し方を避ける

  癒しへの導き、スキンシップ

 

心病む子どもたち

【その理解と対応例】

  不安神経症…心の病は対人関係から

  分裂症…心に鍵をかけないで

  強迫神経症…症状に隠された意味

  LD・学習障害児…弱点を見逃す大切さ

  家庭内暴力…苦しみに無駄はない

  思春期やせ症…心のダイエット

  自殺…弱音を吐くことの大切さ

  吃音…心がどもると言葉もどもる

  緘黙…沈黙にもメッセージがある

  児童虐待…私のお母さんはどこ?

  いじめ…人は人で傷つき、人で癒される

 

登校拒否児との対話

【登校拒否そのものより、人間拒否が問題だ!】

  子どもの緊張表現に心開くことが初期対応の鍵

  子どもが探しているのは痛みを受けとめてくれる癒しの場

  「心の居場所」づくりは緊急かつ教育の本質を問うテーマ

  孤独、不安、落胆の中で子どもは信頼という人間刺激を求める

  家庭訪問で一番大切なのはされる側≠ヨの心理的配慮だ

  登校拒否と総称される中には病気の子と病気でない子が…

  「引きこもる」可能性のある子どもには二つのケースがある

  生徒の立場に立った温かい指導が大切

  再登校する子どもには、自然でさりげない受入れ態勢が必要

  人間関係を結ぶ喜びにめざめさせるためには

 

休み明け、登校拒否への援助

【ケース別、対応のコツ】

  初期サインを見逃さずラポールをかけた新卒担任

  民間施設との連携に可能性を発見する中堅担任

  引きこもる子どもを訪問しつづけたベテラン担任

  登校拒否・高校中退が問いかけるもの

【不安の中で歩む】

  ただ聴いてほしかったC君

  投書で同世代復帰したB代さん

  ラリっても高校へ行きたかったC男君

  悪態をつきながら泣いていたD子さん

  登校拒否でも高校生になりたかったE君

  友だちはいいもんだ

  年齢が記号≠ノなって

 並みの子≠ノなれない

  僕だけが悪いんですか?

  ムダな人生

  僕の手で同窓会≠

 

お願い、先生も弱音を言ってください

【先生の微笑みが僕らの笑顔に】

  先生も病んでいる

  子どもとつき合えない悩み

  先生の子も問題児≠ノなるんだ?

▼幼児教育に生かすカウンセリングマインド▲

▼特別なものではないカウンセリングマインド▲

▼泣いてもらえる保護者に▲

▼私、神様じゃなくて人間なんです▲

▼会社の子育てもいいけど、俺の子育ては?▲

▼アドバイスの前に聴いてほしかった▲

▼教育云々の前に子は親に私物化≠ウれているんですね▲

▼松田聖子≠熬mらないで育って▲

▼なぜシリアスになってしまうのだろうか▲

 

 

著者紹介

 富田富士也(とみた ふじや)

1954年、静岡県御前崎市出身。教育・心理カウンセラーとしてコミュニケーション不全に悩む青少年への相談活動を通じ、絡み合いの大切さを伝えている。「引きこもり」つづける子どもや若者、その親や家族の存在にいち早く光をあて、「治療的」でないカウンセリングの学びの場を全国的に広めている。総合労働研究所所員、千葉明徳短大幼児教育科客員教授、千葉大学教育学部非常勤講師等を経て現職となる。

■現在 「子ども家庭教育フォーラム」代表
    文京学院大学生涯学習センター講師
    日本精神衛生学会理事
    日本学校メンタルヘルス学会運営委員
    日本外来精神医療学会常任理事
    NPO法人「保育ネットワーク・ミルク」顧問
    「ケアする人のケアを考える会」代表
    「心理カウンセラーをめざす研究会」代表

 

 

■主な著書
  『新・引きこもりからの旅立ち』シリーズ1
  『言ってはいけない親のひと言』シリーズ2
  『心のサインを見逃すな』シリーズ3
  『子どもが変わる父のひと言』シリーズ4
  『傷つきやすい子に言っていいこと悪いこと』シリーズ5
  『子育てに立ち往生の親子へシリーズ6
  『いい子を悩ます強迫性障害Q&A
  『「いい子」に育ててはいけない
  『子どもの悩みに寄り添うカウンセリング
  『父の弱音が「荒ぶる子」を救う
  『引きこもりと登校・就職拒否、いじめQ&A
  『子どもの心が聴こえますか?
  『子どもの心を開く聴き方、閉ざす聴き方
  『子どもたちの暗号
  『もう保育で悩まない
  『「いい家族」を願うほど子どもがダメになる理由
●講演CD
  『ぼく、心が痛いよ
  上記すべてハート出版より

 

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