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■　動物保護施設ハッピーハウス　■
その闘いの日々

小さないのちはどこへ行く？

捨てられた犬や猫はどうなると思う？
ペットショップで売れ残って、
大きくなってしまったペットはどうなると思う？

空前のペットブームの陰に潜む恐ろしい現実
最初から飼う資格のない飼い主の言い訳、
売れ残ったペットのゆくえ、ブランド犬の末路、
モラルなき日本の動物事情、行政の不備……

杏　有記　著　2004.12.12　発行　　

ISBN 4-89295-504-3 C0095　四六並製・224頁・定価 1430円（本体 1300円）

テレビに映るスター顔負けの犬や猫、かわいがられて幸せな犬、日なたでのんびりと眠るぽってりした猫。

　それらは人の心を癒し、かけがえのない存在として私たちの目に映る。
　では、ペットとして生まれた犬や猫は、全てそうなのだろうか。幸せに生きているのだろうか。

　まずこの話を読む前に、私は問いかけたい。

　捨てられた犬や猫は、どうなると思う？

　ペットショップで売れ残って、大きくなってしまったペットはどうなると思う？

全ての始まり


第１章　ペットたちのゆくえ

初めてのハッピーハウス
汗と汚れと貧乏
安楽死なんてない
なぜ捨てられる？
「いのちを売買する」ということ
売れ残ったペットのゆくえ
シェルターの意義
「ブランド犬」の末路
悲しいいのちを生み出さないために
実験動物
私の保護体験
個人シェルターの悲劇
シェルターによる安楽死
殺したのは誰？
快活な“ボーイ”
無口な少女
さよなら、ゴードン


第２章　ハッピーハウスの事件簿

阪神淡路大震災
秋田犬放置事件
ブルー十字事件
老ブリーダーの死
耳を切られた四匹の子犬
ハッピーハウスの現実――持ち込み
ハッピーハウスの現実――保護
幸せだより


第３章　小さないのちに出会ったら

小さないのちに出会ったら
　　　【小さないのちに出会ったときの、大まかな流れ】
　　　【地域でできる保護活動のシミュレーション】
　　　【野良猫を見つけたら】
　　　【インターネットの活用】
動物保護なんでもＱ＆Ａ
　　Ｑ　犬や猫を保護して警察に届けたら、どれくらい預かってくれるのですか？
　　Ｑ　どうしても里親を見つけられなかったとき、シェルターにお願いしたら
　　　　引き取ってくれますか。
　　Ｑ　犬や猫を保護したとき、警察と保健所に届ける以外の方法はありますか？
　　Ｑ　近所の飼い犬が虐待されているようです。どうしたらいいでしょうか？
　　Ｑ　ケガをしている犬を保護したとき、どうせならよい獣医に診てもらいたい
　　　　です。行きつけの獣医がいない場合、「よい獣医」を見極めるポイントは
　　　　どこか教えてください。
　　Ｑ　近所に野良犬がいます。犬も、猫のように「地域犬」として飼うことは
　　　　できるのでしょうか？
　　Ｑ　将来、動物愛護に関わる仕事がしたいので、その際の心構えなどを
　　　　教えていただけたらと思います。
　　Ｑ　不妊手術はかわいそうではありませんか？　
　　Ｑ　不妊手術のメリットとデメリットは？
　　Ｑ　不妊手術はいつ頃したらいいでしょう？

おわりに

【巻末付録】お勧め獣医一覧

■　杏　有記（あんず　ゆき）　■

1950年広島に生まれ、４才から大阪で育つ。 神戸大学教育学部卒業。 著書に「小さないのちはどこへ行く？」「天使の犬ちろちゃん」（ハート出版）、「冒険にいこう、じいちゃん」（文研出版）、「さよなら、ゴードン」「カヤ原の夢」（中部盲導犬協会）など。 ほか、「京都の童話」（リブリオ出版）に「丹波・きらら山のばば」収録。 第５回、第６回盲導犬サーブ記念文学賞大賞、第４回同賞優秀賞。 第10回、第12回小川未明文学賞優秀賞。 日本児童文学者協会会員。