ココダ 遙かなる戦いの道

ニューギニア南海支隊・世界最強の抵抗

日本図書館協会選定図書

クレイグ・コリー 丸谷 元人 共著 丸谷 まゆ子 訳 2012.05.31 発行
ISBN 978-4-89295-907-3 C0098 四六上製 504ページ 定価 3520円(本体 3200円)



私たちはあなた方を恥じてはいない。

この地に私たちが恥ずべきものは何もない。

私たちはあなた方を誇りに思い、感謝している。

そして、私たちは国のために戦った人々を、決して忘れはしない。

死して生きる永遠の道

ココダ 遙かなる戦いの道

それは、まさに“地獄”――
日豪両軍兵士が語る、70年目の真実。

上陸作戦を専門とする大本営直轄“南海支隊”がたどった、激戦地ニューギニアを貫く飢餓と絶望の道――。

生還率わずか数パーセント。圧倒的な物量で迫る米豪連合軍を徹底的に苦しめ、米国公刊戦史をして「世界最強の抵抗」と言わしめた、大本営直轄の精鋭部隊・南海支隊。

だが、生き残った者たちは、戦後もその凄まじい記憶を引きずりながら、長らく沈黙を続けた。
今回その口から語られた、彼らの激烈な戦いぶり、窮地における究極の「生きざま」と「死にざま」は、今を生きる多くの日本人に、勇気、感動、そして大いなる「誇り」を思い出させてくれるに違いない。

豪州の映画祭で最優秀作品賞に輝いたドキュメンタリー番組『Beyond Kokoda』の制作陣が、日豪両軍の元兵士に取材を敢行し、スタンレー山脈ココダ街道からブナ・ゴナの死闘に至る壮絶な戦いのすべてを、今ここに描き尽くす。
これまでにない“新たな視点”で綴られるポートモレスビー作戦、その全貌とは――



ココダ街道と周辺地域
ココダ街道と周辺地域

上陸する海軍特別陸戦隊
上陸する海軍特別陸戦隊

ココダ街道を進撃する南海支隊
ココダ街道を進撃する南海支隊

山砲を担いでココダ街道を進軍する日本兵
山砲を担いでココダ街道を進軍する日本兵

目次

 日本語版に寄せて──丸谷元人

 第一章 イオリバイワ
 第二章 南海支隊
 第三章 ラバウル占領
 第四章 ココダ攻略戦
 第五章 イスラバの戦い
 第六章 ミルン湾の蹉跌
 第七章 補給線途絶
 第八章 転進
 第九章 撤退戦
第一〇章 支隊長の最期
第一一章 北部海岸防衛
第一二章 バサブア守備隊
第一三章 サナナンダへの道
第一四章 ブナ陥落
第一五章 脱出
第一六章 故郷への長い旅
第一七章 廃墟の中から
第一八章 終わりなき悲しみの道

 脚注
 参考文献


オーエンスタンレー山脈を進撃する歩兵第144連隊の将兵
オーエンスタンレー山脈を進撃する歩兵第144連隊の将兵

ブナ基地で防空任務にあたった歴戦の戦闘機搭乗員・角田和男飛曹長
ブナ基地で防空任務にあたった歴戦の戦闘機搭乗員・角田和男飛曹長

ラビ攻略戦に投入された95式軽戦車
ラビ攻略戦に投入された海軍陸戦隊の95式軽戦車

ブナで日本軍に撃破されたM3スチュアート戦車
ブナで日本軍に撃破されたM3スチュアート軽戦車



@ 昭和17 年7 月21 日〜11 月の主要参加部隊
   ココダ街道の戦い

日本陸軍 オーストラリア陸軍
南海支隊(長・堀井富太郎 少将)

高知歩兵第144 連隊(長・楠瀬正雄 大佐)
 第1 大隊(長・塚本初雄 中佐)
 第2 大隊(長・堀江正 少佐)
 第3 大隊(長・桑田亥四郎 少佐)
 連隊通信中隊

福山歩兵第41 連隊(長・矢沢清美 大佐)
 第2 大隊(長・小岩井光夫 少佐)
 第3 大隊(長・小林朝男 少佐)
 速射砲中隊
 連隊通信中隊

高槻独立工兵第15 連隊(長・横山与助 大佐)

工兵第55 連隊第3中隊(器材小隊一部配属)

独立工兵第10 連隊
 第1中隊(第4小隊)
 第3中隊

騎兵第55 連隊
 第3 中隊(1 小隊欠)
 速射砲1 分隊

山砲兵第55 連隊第1 大隊(長・穂積鎮雄 中佐)

工兵第55 連隊第1中隊及器材小隊の一部

輜重隊第55 連隊第2 中隊

第55 師団
 防疫給水部の一部
 衛生隊1/3
 第一野戦病院
 衛生隊病馬厰の一部
マルーブラ部隊(長・アーノルド・ポッツ准将)
(後に第7 師団と改称)

第21 歩兵旅団
 第2/14 大隊
 第2/16 大隊
 第2/27 大隊

第25 歩兵旅団
 第2/25 大隊
 第2/31 大隊
 第2/33 大隊
 第3 大隊

第6 師団
 第16 歩兵旅団
 第2/1 大隊
 第2/2 大隊
 第2/3 大隊
 第2/1 工兵大隊
 第2/6 独立中隊
 第2/1 野戦砲兵連隊
 第2/4 野戦砲兵連隊

 第14 野戦砲兵連隊
 第2/6 野戦工兵中隊
 第2/14 野戦工兵中隊

 第2/9 一般病院
 第2/4 野戦患者輸送部隊
 第2/6 野戦患者輸送部隊


オーストラリア・ニューギニア行政府(ANGAU)

第30 旅団(民兵)
 第39 民兵大隊
 第53 民兵大隊
 パプア人歩兵大隊



A 昭和17 年11 月〜18 年1 月21 日の主要参加部隊
   オイビ・ゴラリ⇒ゴナ・ブナ・ギルワ(サナナンダ)の戦い

日本陸軍
(第18 軍:安達二十三中将)
オーストラリア陸軍
(エドモンド・ヘリング中将)
南海支隊(長・小田健作 少将)

高知歩兵第144 連隊(長・山本重省 大佐)
 第1 大隊(長・塚本初雄 中佐)
 第2 大隊(長・加藤幸吉 少佐)
 第3 大隊(長・桑田亥四郎 少佐)
 連隊通信中隊

福山歩兵第41 連隊(長・矢沢清美 大佐)
 第1 大隊(長・宮本菊松 少佐)
 第2 大隊(長・小岩井光夫 少佐)
 第3 大隊(長・村瀬五平 少佐)
 速射砲中隊
 連隊通信中隊

高槻独立工兵第15 連隊(長・横山与助 大佐)
工兵第55 連隊(器材小隊一部配属)
独立工兵第10 連隊(一部)
騎兵第55 連隊
 第3 中隊(1 小隊欠)+速射砲1 分隊

独立高射砲第47 大隊(長・淵山貞英 中佐)
山砲兵第55 連隊第1 大隊(長・穂積鎮雄 中佐)
工兵第55 連隊第1中隊及器材小隊の一部
第37 碇泊場司令部の一部
陸上勤務第124 中隊第1小隊
輜重隊第55 連隊第2 中隊

第55 師団
 防疫給水部の一部、衛生隊1/3、第一野戦病院
 衛生隊病馬厰の一部
第67 兵站病院

ブナ支隊(長・山県栗花生 少将)

独立混成第21 旅団
 歩兵第170 連隊(2 個大隊)

第38 師団
 歩兵第229 連隊 第3 大隊

第6 師団
 第16 歩兵旅団
  第2/1 大隊
  第2/2 大隊
  第2/3 大隊
  第2/1 工兵大隊
  第2/6 独立中隊
  第2/1 野戦砲兵連隊
  第2/4 野戦砲兵連隊

第7師団
 第18 歩兵旅団
  第2/9 大隊
  第2/10 大隊
  第2/12 大隊
  第2/5 野戦砲兵連隊
  ブレン機関銃部隊
  (第2/5 および2/7 大隊より引抜き)
 第21 歩兵旅団
  第2/14 大隊
  第2/16 大隊
  第2/27 大隊
  第39 民兵大隊(旅団指揮下に編入)
 第25 歩兵旅団
  第2/25 大隊
  第2/31 大隊
  第2/33 大隊
  第3 大隊
  チャ部隊(3 個中隊)

 第30 旅団(民兵)
  第39 民兵大隊
  第53 民兵大隊

第1戦車師団
  第2/6 戦車連隊
第2/6 野戦中隊
第2/7 騎兵連隊(歩兵装備)
南方司令部(民兵)
 第3歩兵旅団
  第13 野戦砲兵連隊
 第1山砲兵隊

日本海軍
(第8 艦隊:三川軍一 中将)
アメリカ陸軍
(第1軍団:ロバート・アイケルバーガー少将)
海軍陸戦隊・諸部隊(長・安田義達 大佐)
 横須賀第5 特別陸戦隊主力 285 名
 佐世保第5 特別陸戦隊の一部 108 名
 第15 設営隊 警備兵 約100 名
      軍属 560 名
第32 歩兵師団
 第126 歩兵連隊(3 個大隊)
 第127 歩兵連隊(3 個大隊)
 第128 歩兵連隊(3 個大隊)
第41 歩兵師団
 第163 歩兵連隊(3 個大隊)



ニューギニアで日本人と共に戦った台湾・高砂義勇隊

資料

 

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