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■ おもしろ選書21 ニッポンの秘島めぐり(3) ■


小さい島の分校めぐり


小さい離島の分校に子供たちの輝く笑顔と教育の原点を見た!


本木修次 著 1998.07.20 発行  

ISBN 4-89295-124-2 C0026 A5並製・256頁・定価 2200円(本体 2000円)

 

まえがき

小さい島の分校めぐり――小さい離島の分校に子供たちの輝く笑顔と教育の原点を見た!

 

 島、特に小さい島々には自然、人文ともその苦楽が象徴的に表れる。海と空と島のすばらしい大自然も、時に襲う大災害は激甚の被害をもたらす。島人はその大自然を恐れ、崇め、和してその共生をはかり、自然と人間共存の社会生活を身につける。強靱でしかも心温かい真の人間社会が自然に形成されていくのだと思う。
  余年、日本の全有人島430あまりすべてに何度も渡りゆく私の一人旅にとって、その島に暮らす人が私の恩師であり、島全体が私の学びの庭である。行けばゆくほどに島を愛し、島に恋し、足繁く海路をゆく。
 そこにある島の学校は、島の文化灯台としての光を発し、島人の心のよりどころであり、時におらが学校≠ニして島の誇りである。小さければ小さいほど、光は遍く島を照らし、心に明るさと温かさを与えてくれる。
 島には豊かな教育の土壌があり、島の学校には教育の原点がある。しかし小さい島の苦、教育の悩みの深さを知れば知るほど、島の学校、教育のことを一冊の本にまとめることに後ずさりしてきた。しかし最近、島にある教育の光る姿を、そのまま描き出してみようと思うようになった。
 今の日本はあまりにも脆弱に堕してしまった。戦後ゼロから這い上がり、喰うものなくとも、戦後の日本をつくり上げてきたあのパワーはどこにいったのか。政治、経済、社会とも骨格がぐらつき、都会的文化の悪い面がやたらに蔓り、物は有り余っても心のよりどころを失って、どん底に落ち込みつつあるように思えてならない。
 今こそ心おこし≠ェ大事な時。学ぶべきものは世界に宇宙にとたくさんあるが、島国日本、まず足元の島々にある光る素材を見つけ出そう。特に小さい島の小さな学校から、真の教育の原点を発見し、それらを客観的に書くことにしよう。それは、これからの日本を考える大事な視点になると思うからである。
 島は国の礎、日本の宝。
 小さな学校でもすごい力を感じさせる子どもがいる。子どもと教師と島の人と、心から一体になった学校行事がある。小さな島の学校が、衛星を通じて都市の学校の子どもと同時に授業をする未来志向の姿もある。
 寂しく閉ざされていく学校、廃校になった跡を見ることがあるかと思うと、何年かぶりでまた再開されて歓喜に湧く島の姿にも接してきた。そして、僻地ゆえの義務教育免除地という、日本教育史の恥部も発見した。
 荒波を越えて船で他の島の学校に通う子どもたちの姿、自ら島に留学して学ぶ都会の子どもたち、故郷の島々をめぐって郷土意識を養う教師と生徒、それらの子どもたちとそれを支える学校や島の人たちに直接会って話をして来た。
 そんな島旅でふれあった事などを客観的に綴っていけば、学校と地域、教育の原点を見い出してもらえるのではないだろうか、と思う。

 

目 次

 

第一章 小さいけど大きな元気

 

1.最南北端6000キロの旅

礼文島(北海道)須古頓小のスコトンズ

与那国島(沖縄)比川小の自然総合活動

 

2.児童ひとりの分校、両横綱

前島(山口)あしたをせおう小さな子

黒島(長崎)バッチャン自慢の快活少年

 

3.陸と海、日本一の大運動会

桂島(鹿児島)島民の 倍の応援団

舳倉島(石川)ハッポー飛びにカッパリレー

 

4. 島はひとつ、学校再開

小宝島(鹿児島)小宝の宝は子どもたち

高井神島(愛媛) 年待ち続けた休校日本一

桂島(鹿児島) 年ぶりに中学再開

松島(佐賀)Uターンラッシュの花開く

大神島(沖縄)涙の閉校後1ヶ月で再開

 

5.生まれ変わった新校舎で

姫島(福岡)島優先が生んだモダンな校舎

竹ヶ島(愛媛)真珠の島に輝く一番星

奥尻島(北海道)百年目の再出発、稲穂小

奥尻島(北海道)青苗小は超防災建築に

 

 

第二章 島に寄せ来る時代の波

 

1.荒波にもまれた島の教育

三島と十島(鹿児島)勝ち取ったおらが学校

比岐島(愛媛)戦後になって正式な学校に

秋山郷(新潟)私設で頑張った陸の孤島

南・北大東島(沖縄)絶海孤島の錬成学校

小笠原(東京)英語と日本語の授業

 

2.波乗り越えて学舎へ

加島(広島)向かいの向島に舟で

妻ヶ島(長崎)ただ1軒のみの歴史の陰に

安居島(愛媛)孫を乗せて送り迎え

浦戸の4島(宮城)合理的な学校配置

馬島(福岡)寮生活から念願の渡船通学に

蕨小島(長崎)学校を支えるスクールボード

横島(熊本)橋がかかるまでには

いしま(岡山)スクールボードは大忙し

奥武島(沖縄)竹馬通学していた

 

3.悲しき閉校・廃校の詩

奥尻島(北海道)開拓村の単級小学校

奥尻島(北海道)国後島脱出が入植して開いた

粟島(新潟)あの分校も消えて

鵜来島(高知)釣り人は来るが子の声なく

深島(大分)豊後水道一望の地でも

出羽島(徳島)診療所も船も新しくなったのに

犬島(岡山)瀬戸内少年野球団の学校も

男鹿島(兵庫)石材だけが残った

比岐島(愛媛)トーテムポールが雨風に

櫃島(山口)下駄箱に靴はない

新島(鹿児島)桜島は知っている

黒島(長崎)超高齢化が物語る

赤島(長崎)深草におおわれて

青島(愛媛)二宮尊徳の像だけが

水納島(沖縄)門柱らしきものしか

新城島(沖縄)鉄棒とヤシの木と

情島(広島)校長が運転する学校船も今は

寺島(長崎)姿かたちもなく石碑のみ

加計呂麻島(鹿児島)ただ記念碑のみ

納島(長崎)石膏像が寂しげに

 

4.第二の使命に生きる学校

田代島(宮城)外見が学校のままでも

手島(香川)宿泊施設に改造された教室

野崎島(長崎)ワイルドパークにそびえ立つ

斎島(広島)校庭の木はいつまでも

 

 

第三章 心おこしは島おこし

 

1.都会の子と島の子と

黒島(鹿児島)しおかぜ留学、私は忘れない

十島村の島々(鹿児島)黒潮洗う山海留学

野忽那島(愛媛)瀬戸内シーサイド留学

鳩間島(沖縄)里親制度さきかげも

奄美大島(鹿児島)戸円留学は潮風誘う

種子島(鹿児島)夢広がる宇宙留学

 

2.学校は島の文化灯台

牛島(山口)手づくり版画カレンダーは続く

広島(香川)いろは石に願いを込めて

利島(東京)卒業研究が島の顔に

江島・崎戸島(長崎)廃坑跡で野芝居

竹富町の6島(沖縄)少年洋上体験学習

無垢島(大分)マルチメディア授業

青ヶ島(東京)銀座と絶海の孤島を結んで

 

3.みんなみんな頑張ってる

蓋井島(山口)嫁取り研究の成果が

小呂島(福岡)初めての民宿も意欲的に

向島(佐賀)学校磯で学べば

原島(長崎)少ないながら安定めざし

高島(長崎)学校畑でイモ掘り

六島(長崎)六島憲法の精神生かして

大島(長崎)島のお年寄りとともに

黄島(長崎)黄色信号はともさない

高見島(香川)この先はわからんが

神島(三重)先生も頑張っている

江ノ島と高井神島(宮城・愛媛)育った島の役場一年生

 

 

 

著者紹介

 本木修次(もとき しゅうじ) ■

 

1926年群馬県に生まれ。1949年東京高等師範学校文科四部(地歴科)卒業。実社会に5年半おり、 東京都北区立赤羽中学校の教師生活に入り、文京区立茗台中学校、都の教育委員会を経て、東大和市立第四中学校長、新宿区立淀橋中学校長を歴任。退職後、教師時代からの旅を続け、 日本の全友人島踏査を終えるが、今も引き続いて島めぐりを続けている。 著書に 「小さな離島へ行こう」 「だから離島へ行こう」 「小さな島の分校めぐり」 「無人島が呼んでいる」 「島と岬の灯台めぐり」 (小社刊)、「離島めぐり15万キロ」「離島めぐり15万キロU」(古今書院)、「ぽんこつ6万キロ」「離島の生活」(有山閣出版)、「日本をめぐる」(偕成社)などがある。

 

読者の声

 

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