
「あとは頼むぞ」――巣鴨プリズンの露と消えた先人たちが、刑場へ向かう間際に遺したこの言葉。それは80年の時を超え、今を生きる私たちへの遺言である。本書『世紀の遺書』第3巻は、いわゆる“戦犯”として戦勝国の不当な裁判により処刑された人々による、182篇の切なる記録を収録している。
解説を務めるのは、第29代航空幕僚長の田母神俊雄氏。航空幕僚長は、当時の参謀総長や航空総監に相当する。かつてその要職に就いた先輩たちの多くが、自決、あるいは処刑という最期を遂げた。同じ重責を担った将官として、田母神氏がこれらの遺稿と向き合い、その志を汲み取る姿勢は、まさに時空を超えた魂の呼応と言えるだろう。
遺書に記されたのは、従容として死を受け入れる精神的な強さと、残される家族や祖国への無私の愛である。田母神氏は、東京裁判を「国際法を無視した復讐劇」と断じ、処刑された先人たちが決して「犯罪者」などではなかったことを明らかにする。彼らは国家の命令に従い、アジア解放と自存自衛のために戦い、戦争の責任を一身に背負わされた犠牲者であった。
戦後80年、教育やメディアによって植え付けられた「侵略国家」という捏造の歴史。182篇の遺稿が描き出すのは、教科書には決して載らない「先の大戦の真実」である。戦後日本が失った「自信と誇り」を取り戻すためにも、今、消えかけている彼らの声に耳を傾けてほしい。






